その当時我が家は代々木上原で乾物屋の『泉屋』を経営していました。
両親は毎日が忙しく子供のことをかまう時間もなく、早朝より夜更けまで毎日働いていました、だからといって我が家が特別ではありません。
隣近所の子供たちも大して変わりなく皆生き生きと生きていました。
そんなある日、面白い遊びを見つけました。我が家の路地の奥より小田急線の登戸方面に行く電車が簡単に乗れることにきずきました。
電車が来ると大人の人の裾に少しつかまって飛び乗り登戸方面に一人旅の冒険のはじまりです。
所が我が家では大騒ぎで、午後三時になっても、四時になっても帰ってきません、そのうち誰かが誘拐されたと言い出す人も現れて大変になり、知っちゃか、メッチャかになってしまいました。
上原駅についたころ薄暗く騒々しく何か『まずい』と子供心に思いました。
家には奥の細道からそーと帰り、押し入れに隠れ疲れていたので寝てしまいました。
しばらくしてから押し入れの中からいびきが聞こえてきて一件落着を見ました。
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